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街道:
「塩の旧街道」サイクリング

2009年6月15日~18日

「塩の旧街道」サイクリング
「塩の旧街道」サイクリングのミニ写真集。上から下:▶自転車道の案内標識▶塩の都市リューネブルクの赤煉瓦の町並み▶田園風景でのサイクリング▶メルンに到着▶地方名物の塩漬けのニシン▶運河沿いでのサイクリング▶世界遺産のリューベックの入り口である「ホルステン門」

「日本の両親」と言えるほど親しい友人を連れて、6月中旬に塩とニシンと赤ワインがどう関係するかを考えるサイクリングに出かけてきました。自転車での3泊4日のパッケージツアーは今回で初めてでしたが、お天気にも恵められたこのサイクリングは大変楽したったです。

「塩の旧街道」とはところで英語で「Old Salt Route」、ドイツ語で「Alte Salzstraße」といいます。

「塩の旧街道」サイクリングの日記
リンクいよいよ出発? ||  リンク穏やかなサイクリング ||  リンク目的地に到着 ||  リンク感想 

いよいよ出発?

荷物を自転車に積んで、「いよいよ出発だ!」と思った朝はやはり思いもよらないことが発生しました。自転車を漕いで駅に着いたとたんに「架線の故障のために、リューネブルク方面の電車は全面停止ですので、バスに乗って移動してください」とのアナウンスが流れました。「自転車を持ってバスに乗るの?!人があんなに並んでいるのに?!?あ~あ・・・」とあきれました。

ダイヤの乱れで少し時間がかかりましたが、一緒に出かけようとした二人もやっとう駅にたどり着きました。通勤ラッシュはそのときにほとんど終わっていましたので、途中駅まで運行したバスに自転車を無事に乗せることができました。2時間遅れでリューネブルクに到着しましたが、レンタサイクルの兄さんもにこにこ待ってくれたし、鉄道会社のおかげで自転車を持って普通の路線バスでアウトバーンを走る珍しい体験ができました。よかった!

次の宿に移動する前にオープンカフェで昼食を食べて、街をゆっくり見ました。移動距離はおよそ30kmしかありませんでしたが、森の中のあまり整備されていない道など、「冒険コース」が相次ぎました。運河を通る貨物船を38mも持ち上げるエレベータである「船舶昇降機」を見て、途中の休憩で「土木観光」を楽しみました。

ラウエンブルクについて、ホテルはなんと風車の中でした!エルベ川沿いの高台の麓にあるこじんまりした旧市街地に到着していたので、石畳の坂道をホテルまで上ることは一苦労でした。その代わり、夕食とビールはさらに美味かったような気がします・・・。

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穏やかなサイクリング

2日目の移動距離は41kmでした。運河沿いの平坦な道を通って、今日のルートも初心者向けでした。主な観光スポットは様々の時代にできた様々の形の水門でした。道沿いに用意されている鐘を鳴らして呼ぶ渡し船もありましたが、運河の向かい側にあるレストランはあいにく定休日でしたので使うことはありませんでした。

自転車に乗って、人との出会いがやはり多い。渡し船の船長(?)や旅人ともおしゃべりしましたが、途中で道を尋ねたおばさんとのおしゃべりはなかなかの長話になってしまいました。お天気と今年の農作物の状況、その辺の農家の歴史と悩み、家の裏にあった東西ドイツの間の国境や壁が落ちたときに大勢に流れ込んだ旧東ドイツのクルマ「トラバント」など、話がどんどん展開しました。最後には自家製の蜂蜜を2,3種類買って、手を振って出発しました。

今日の宿泊先はメルンでした。ホテルはやはりまた丘の上でした!また自転車を押して上りましたが、荷物を預けてから自転車で中心市街地の観光に出かけました。

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「塩の旧街道」
「塩の旧街道」のスケッチ

目的地に到着

3日目も30キロ程度のサイクリングでした。途中にはスラブ人がおよそ1200年前に建てたお城の堀と土手の跡がありましたが、1577年に開業した飲み屋の方がなんとなく魅力的でした。この飲み屋は700年前に掘られた運河や旧街道が交差する小さい村にあります。まだ午前11時でしたが、やはり昼食を食べました。およそ200年前に立て替えされた店の雰囲気はとてもすてきで、食事もおいしかったです。本当に最高でした!私が食べたのは季節料理であるニシンの塩漬けですが、この食べ物は実はリューベックの富を支えたものです。

塩は昔「白い黄金」といわれるほど貴重なものでした。今回の旅の出発点であったリューネブルクで作られた塩が運河や街道を通って我々がサイクリングしたルートでリューベックに運ばれました。バルト海のニシンがこの塩で加工されて、塩漬けとして遠い国まで輸出されました。その代わりに輸入された赤ワインはまた高級品でした。「ハンザ同盟の女王リューベック」がこの商売で大変金持ちになり、14世紀に北ヨーロッパ最大の商業都市となりました。

自転車と荷物をホテルに預けて、徒歩で街の観光に出かけました。「自転車の地下室を拡大したばっかりですが、自転車客がますます増えて地下室はまた小さいんですよ!」と、ホテルの職員が語りました。確かに、どの宿も自転車客にあふれているようでした・・・。

無事到着の祝いかのように、夜は大きな花火がありました。

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感想

この旅のハイライトは世界遺産のリューベックでしたが、基本的には北ドイツの田舎を楽しむ3泊4日のツアーでした。地方の歴史、昔の産業や暮らしと自然環境に関する情報を途中の観光看板からも、事前に送付していただいた資料からも得られました。平日でも自転車客が多いので「どこから来たの?」、「今日はどこまでですか?」、「是非○○を見に行ってよ!」と、他の旅人との立ち話が楽しいことです。

自分の足で自転車を漕いで見た景色はやはり違います。アスファルト舗装、砂利や石畳の道、日と陰、向かい風と追い風、森に入ったとたんの涼しさ、全部を生々と感じとれます。延々と続くヒバリの歌声やケロケロと泣いている蛙を捕まえようとしているコウノトリなど、自然も観察できます。クルマで名所を追って忙しく飛び回るよりは、サイクリングの方がずっと贅沢な時間の過ごし方です。

自転車のパッケージツアーもなかなか気に入りました。

本当に最高でした。今度は一緒に自転車旅に出かけませんか。是非声をかけてください!

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最終更新:2009年6月30日
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