E-Mail
elfferding@ gmail.com

ドイツ語 Deutsch
Neuigkeiten

路子ブログ*の2010年ログ

(*鉄道の好きな女は「鉄子」なら、道路に興味のある女は…?)

リンククリスマスおめでとう! || リンク今年もホワイトクリスマス? || リンクERAが更新しました || リンククラッシュテスト || リンク自転車はやはり車道! || リンク将来のハンブルクは? || リンク今年の「自転車で通勤!」が無事完了 || リンク初「グリーン・ライド」 || リンク次の「欧州グリーン首都」確定! || リンククルマの時代が終わり? || リンク空爆… || リンクボームテのシェアド・スペース体験 || リンク自転車のロードレース「サイクラシックス」 || リンクインターアクティブなサイクリング地図 || リンク修理(その2) || リンク修理(その1) || リンク自転車に上手に乗りましょう… || リンク環状道路の整備は失敗! || リンク自転車の国際会議「ベロシティー2010」(その2) || リンク自転車の国際会議「ベロシティー2010」 || リンクビンテージの自転車も面白い! || リンク自動車交通が安すぎる! || リンクバスに乗って読書の時間 || リンクハンブルクのベロルート || リンクイースターのツアー || リンク自転車のイベントいろいろ || リンクシェアードスペースに関する記事 || リンク「自転車の事故は自己責任!」 || リンク自転車に関する調査に同行しました! || リンクADFCに関するエッセイ || リンク全自動の立体駐輪場 || リンクまだ生きていますよ!


クリスマス

2010年12月24日(金)
クリスマス

今年もホワイト・クリスマスになっています!

Merry Christmas
and a happy New Year!


トップに戻るトップに戻る

ハンモニア
氷柱と雪で何となくかわいいスノーモンスターに化けたICEの顔

2010年12月20日(月)
今年もホワイトクリスマス?

雪が降り続けている中で、クリスマスマーケットが大変ロマンチックで楽しいものですが、各種交通が混乱のままです。先日はベルリンからハンブルクに帰る電車が20分程度遅れて、まだマシのようでしたが、飛行機、鉄道や道路、各種交通手段への影響が大きいようです。ベルリンでは2つの訪問団に会いましたが、皆様が気候の影響をあまり受けずに無事に日本に帰れたのかな?やや心配ですので、ご連絡をお待ちしております!

クリスマスまでには後一週間もないので、年賀状やクリスマスプレゼントなど、季節感にあふれた課題は山ほどあっても、主な仕事がおかげさまでとりあえず一段落しました。

来年もよろしくお願いします!


トップに戻るトップに戻る

バス停
すべての利用者にとって便利で安全なバス停の設計はなかなか大変な課題です。

2010年12月8日(水)
ERAが更新しました

ドイツ国内の自転車交通ネットワークと走行空間の技術基準「自転車交通インフラに関する推奨(ERA)」が更新されました。変わった内容、その背景や変更の目的、道路交通規則(StVO)」や他の整備基準との関連性などが月曜日にケルンで開かれたコロキウムで紹介されました。州や市町村行政のの代表者、自転車・歩行者交通促進団体の代表者、コンサルや記者など、約450名の出生記者が厳しい寒さや凍っている道にもかかわらず集まり、開催者のFGSVも皆の大きな関心にびっくりしたようです。

今回のERA更新の主なポイントは自信が無く遅い自転車と走ることに慣れて速い自転車、それぞれに適した空間を組み合わせながら標識の数を減らすことです。そのためには自転車交通ネットワークのハードだけではなく、情報提供やPR活動などのソフトを含む「システムとしての自転車交通」を設計の段階から重視するべきです。また、自転車走行空間を評価する方法が新しく導入されただけではなく、車道内自転車空間の確保と自動車交通量との関係がなくなりました。やはり、「車道内の走行は基本」ですね・・・。ところで、ERAの位置づけはリンク市街地内道路の整備基準であるRAStの「自由な設計」に補う整備基準ということですが、NPO法人によりまとめられているので公的な拘束力はない一方、「幅広く認められた技術」であるために、ERAと矛盾した整備にはそれなりの理由が必要です。

詳細は実はまだあまり見ておりませんが、ちょっと手が空いたら、やはりリンク自転車道に関する豆知識も更新しないと・・・。

トップに戻るトップに戻る

2010年12月3日(金)
痛いよう・・・

ケルンの警察が数多くの団体と協力して発行しているウェブサイト

外部リンク「ヴェロ2010」で初めて見たビデオですが、このビデオは連邦道路交通研究所(BASt)で行われたクラッシュテストです。

コメントは不要でしょう・・・。

<アップデート>
ビデオがYou Tubeから削除されたようです。残念・・・。
(2011年5月30日)

トップに戻るトップに戻る

正義の女神
正義の女神
(撮影:Advocatheek1)

2010年11月19日(金)
自転車はやはり車道!

連邦行政裁判所が昨日、自転車道の利用義務に関する判決を下しました。その結果、自転車は車両として車道を走るべきで、特定の場所に関しては独特の危険がない限り、歩道内自転車道の利用義務が不可能です。

判決のきっかけはレーゲンスブルク市での自転車道走行義務でした。郊外の道路においての歩道自転車道が利用義務にされたことに対して、利用者が訴訟を起こしました。市が述べた利用義務の理由は車道が狭いこと、自動車交通量が多いこと、自動車による速度違反が多いこととそれにもかかわらず追い越しを起こすことはの問題であることです。このことに対して、レーゲンスブルク市行政裁判所(2005年のVG RO 5 K 03.2192判決)も、バイエルン州行政裁判所(2009年のVGH 11 B 08.186判決)も、連邦行政裁判所(2010年のBVerwG 3 C 42.09判決)も問題の道路はどこでも見られる典型的な道路で、「自転車の車道利用を制限する特別な危険がない限り、歩道内自転車道の利用義務を課すことはできない」と判断しました。

1997年の道路規則(StVO)改正(「自転車新法」)以来は、自転車道の利用義務は自転車道標識のあるリンク自転車道に限ります。その背景には、今の基準を満たさない古くて狭く凸凹な自転車道が多い一方、自転車交通量が増えたことがあります。さらには、自転車の交通安全に関する様々な研究の結果によりますと、歩道内自転車道はやはり車道より危険です。車道を走っている自転車が自動車から見やすく、特に自動車の右折・左折の際に発生しやすい自動車対自転車事故が少ない。もちろん、自転車対歩行者事故も発生しません。

最近の調査としては、警察がシュレースビッヒ・ホルシュタイン州のリューベック市とシュトルマルン郡で行った3年間調査を挙げられます。車道を走る自転車の交通事故がほとんど無く、歩道内自転車道を走る自転車の事故が多いことはこの調査が確認できました。特に自転車道を逆走行する自転車対自動車事故や自転車対自転車事故が多いことは目立ちました。なぜなら、右折・左折するクルマは車道を走るもののみを気にする傾向が強く、歩道を走る自転車をあまり意識しないことが明らかになりました。自転車道を逆走行する自転車は更にそうです。また、沿道で駐車するクルマが突然ドアを開けて、ドアを走行中の自転車にぶつける事故も多いようです。

ところで、12月6日には更新された自転車インフラ整備に関する技術基準の「ERA 2010」が紹介されます。車道内の自転車車線や自転車に与える選択肢の強化を期待できるでしょうが、何がどう変わったかはわくわくです。

トップに戻るトップに戻る

ハンモニア
ハンブルクのシンボル「ハンモニア」は将来も元気かな?

2010年11月9日(火)
将来のハンブルクは?

無料の公共交通と自転車中心の道路計画、民間の駐車場を含み有料の駐車場とロードプライシング、どこに行っても速度制限が30km/hの市街地、港を拡大する代わりにドイツ国内外の海港都市との精密な協力。交通分野に限らず、昨日紹介された「将来性のあるハンブルク」研究が個人の生活、企業、行政、エネルギー供給、価値造出と経済成長に関しての現状を評価し、持続可能な発展に向けた道を案内しています。

この大変読みやすい本にまとまってある提案の中には全く聞いたことのないアイデアはないが、幅広い分野にわたるアイデアの組み合わせは大変新鮮と思いました。結局は「豊かな生活」は何を意味しているかを問う本といえます。「豊かな生活」は自然環境や(発展登場国などに暮らしている)「社会弱者」などを犠牲にする経済成長か、社会に参加し、自分の街に貢献するゆとりを持つ生活科を選ぶかのことです。

時間のゆとりは一つのポイントですので、仕事の環境に関する提案もいくつかあります。例えば、一般的な就労時間を40時間から30時間に減らすことにより、収入は少し減りますが、失業者がいなくなりますので皆が担う社会福祉のコストも減ります。さらにはボランティア活動などの社会貢献も可能になります。職場でのストレスや失業と収入に関する不安が病気の大きな原因となるので、健康効果もあると予測されています。

市内出既に実現している成功例としては、2009年に設立された市営のエネルギー提供会社「ハンブルク・エネルギー」が大変ほめられています(私もこの間、契約を結んだよ!)。ソーラー発電、風力発電やバイオガスを中心に、「ハンブルク・エネルギー」が100%再生可能なエネルギーのみを提供し、いろいろなクリエーティブなアイデアがありながら電力の値段は他の提供会社とほとんど変わりません。

この研究をまとめた「ヴッペルタール研究所」が1990年に設立され、自然環境、経済と社会に注目しながら持続可能な発展に関する戦略やビジョンを考えているシンクタンクです。

トップに戻るトップに戻る

自転車で通勤!
「自転車で通勤!」事業が今年、ハンブルクでスタートしました。自転車が旧市役所裏の証券取引所で自転車パレードの開始を待っています。

2010年11月3日(木)
今年の「自転車で通勤!」が無事完了

ハンブルクがADFCと健康保険のAOKが開催している「自転車で通勤!」事業に参加したのは今年で8回目でしたが、全国の開催イベントがハンブルクで行われたのは初めてでした。

今年の「自転車で通勤!」キャンペーンが完了したのは先週の金曜日です。6月1日~8月31日の間に431企業の5446名が1183チームを組み、皆で自転車を194万1063.3km漕ぎ、38万1982.44kgのCO2排出削減に貢献しながら4542万1328キロカロリーを消化しましたので、参加者が楽しく体を動かしながら自分の健康にも、皆の環境にも大きく貢献しました。また、このキャンペーンがハンブルクに限らないので、全国各州では16万8000人以上が参加しました。こんなにたくさんの人のサイクリングはすばらしいと思いませんか?

「自転車で通勤!」キャンペーンに参加することは簡単。夏の3ヶ月の間に、20日間だけ自転車で通勤すればよい。自転車で会社まで行ってもよいが、自転車で駅まで行くことも可能です。参加者が2、3人のチームを組みますので、おしゃべりをしながら、疲れたときにお互いを励ましながらの自転車通勤は楽しいことです。

最後にはくじ引きが行われ、数多くの賞が金曜日のイベントの際に渡されました。そのなかには自転車のパーツやヘルメットもありましたが、優等賞には高級自転車1台、気球に乗る体験や小旅のヴァウチャーがありました。本当に、本当に楽しいイベントでした。

「来年も期待します!」とは書きたいところですが、連邦交通省からの補助金が取り消され、ADFCとAOKのみでがんばることになるかもしれません。両方ともがやる気満々ですが、それにもかかわらず来年はどうなるかはちょっと不安です…。

トップに戻るトップに戻る

自転車のツアー
街発見のサイクリング。背景にはコージェネレーションの発電所があります。

2010年10月27日(日)
初「グリーン・ライド」

昨日は「グリーン首都ハンブルク環境イニシアティブ(UHU)」の初めての「グリーン・ライド」に出かけました。参加者は約20名で、皆で普通は通らない町並みを見学し、環境団体の専門家の説明を聞きながら大変充実した時間を過ごしました。テーマは本当に多様でした。ゴミ処理所、ハンブルクにしかない植物のある自然保護地区、高速道路の拡幅をきっかけに再自然化された代替地、エルベ川の水を濾過したもとの給水所や新開発の「ハーフェンシティー」地区などをみました。私も見たことにないところ、聞いたこともない話がたくさんあり、大変楽しい「街発見」でした。

UHUとは、来年の欧州グリーン首都をきっかけに立ち上がった環境団体の連帯で、メンバーは「自然保護連盟(NABU)」、「全ドイツ自転車協会(ADFC)」、「植物学協会(Botanischer Verein)」、「環境に易しい計画の協会(GÖP)」と「自然監視員(Naturwacht)」です。目的は市の来年の政策を見守って、「欧州グリーン首都」の一年はマーケティングだけで終わらないことと、「欧州グリーン首都」を受賞したことは本当の実績のきっかけになることを確かめることです。

トップに戻るトップに戻る

ビトリア
スペインのビトリア・ガステイス。撮影:Zarateman

2010年10月22日(金)
次の「欧州グリーン首都」確定!

次の「欧州グリーン首都」が昨夜はすぅえーデンのストックホルムで公開されました!2012年はスペインのビトリア・ガステイス、2013年はフランスのナントになります。

人口約23万人のビトリア・ガステイスはスペイン北部の山地にあるバスク治州の州都であり、特徴は都市内のグリーンベルトと水消費の削減です。中心市街地に近い荒れ地が公園に再整備され、住民に身近なグリーンベルトが形成されました。生物の種や生態系の多様性を促進する市の取り組みもほめられています。

ロワール川に面しているナントはフランスの西海岸付近にあります。人口約29万人の都市がロワール・アトランティック県の県庁所在地です。フランスで路面電車を初めて再導入し、公共交通と自転車交通を伸ばし、自動車交通量を減らそうとしている市の交通政策が10年以上前から始まり、日本でも有名でしょう。

今回の「欧州グリーン首都」選定条件には自然保護が要点として追加されました。

トップに戻るトップに戻る

廃車
愛車から廃車へ。撮影:Janericloebe

2010年9月8日(水)
クルマの時代が終わり?

最近ドイツ国内で行われた市場調査の結果、クルマの価値が下がったことが明確になりました。おしゃれなクルマよりはむしろ、iフォーン、海外旅行や洋服の方がステータスシンボルとして価値があり、クルマが単なる道具になりつつあります。ポルシェやフェラーリなど、超高級車のみが例外です(そういえば、ベンツはドイツ国内でタクシーや農家で広く使われているので、そもそも日本とイメージが違うと思います…)。

特に若い年齢層の人々にとっては、クルマの魅力が下がり、免許も取らない人の数が増えています。2008年の「ドイツ国内モビリティ」調査によると、以前と比べて活力のある高齢者が主にクルマに乗っている一方、特に都市に暮らしている若者が主に公共交通と自転車を使っているだけではなく、移動頻度そのものがやや減っています。この傾向はなんとなく日本とそっくりですね。

クルマを持たない人の中では、一人暮らしの人や都市の中心市街地に暮らしている人が多く、収入と関係なく「クルマが要らない」や「クルマ使わなくてもお金がかかりうっとうしい」など、クルマにあこがれない人が増えていくようです。ところで、愛車(や道具としてのクルマ)にこだわっている多くの人には男性のようですが、女性の移動頻度が同時に増えていきます。

クルマが確かに都市に暮らしている人にとっては便利ではありません。駐車場が少なく、お金がかかります。渋滞に巻き込まれて、移動がどれほど時間がかかるかは読めません。自動車を不便にし、徒歩、自転車や公共交通を重視している都市が欧州各地で増えていきます。

全体的にはクルマの交通分担率は相変わらず高いが、公共交通と自転車の交通分担率がやや増え、クルマが今後も減るのではないかと予測されています。

ハンブルクでも、自転車に最適と言われている距離5キロ以下のトリップにおいては、交通分担率が自転車16%、徒歩40%、クルマわずか30%となっています。しかし、町並みを見るとクルマが相変わらず多いようです。そのほとんどが駐車し、移動中のほとんどのクルマには1人しか乗っていないことを考えると、公共空間をもうちょっと均等に再配分するべきと思いませんか?

トップに戻るトップに戻る

ハンブルク
空爆されたハンブルクの市街地。写真:イギリス帝国戦争博物館

2010年9月1日(水)
空爆…

やれやれ。

午後12時50分
友達から、電話がかかってきました。ここから1kmも離れていないところに、第二次世界大戦に落とされた、重量453キロの爆弾が朝11時ごろに工事現場で発見されました。その結果、その周辺の300m圏が閉鎖されました。閉鎖された道路がハルブルク地区の中心に当たり、企業も住宅も店舗もあり、大変です!警察や消防署などの専門家が爆弾の信管を取り除くことは可能かどうかを現在、相談しているそうです。

当時の多くの爆弾が化学式時限信管を持っているので、爆弾がその老化にともないますます危なくなってきます。そのためには今でも市内で爆弾を探す専門企業があります。

午後2時00分
住宅、企業、2カ所の病院、歩行者エリアなどの避難が始まりました。電車が域内の停車場に停まりません。信管の取り除きが午後5時から始まるそうです。念のために、ラジオを聞いておこう…。

午後4時40分
ヘリ、なんとか多いな…。Sバーンの運行が4時半に停止しました。路線バスも大きく乱れています。

午後4時55分
信管の取り除きが始まったそうです…。

午後5時50分
爆発をせずに終わったようです。交通渋滞は残っていますが。

トップに戻るトップに戻る

クルマで住宅街とシェアド・スペースを通った動画。最初は交通静穏化された郡道路を通っているが、交差点より前に幹線道路が取り消されたシェアド・スペースに入ります。シェアド・スペースから出ると、以前と同じ状態の州道路を通ります。高速道路の利用料金を避けようとして、このルートを通っている大型トラックが多いようです。

2010年8月31日(火)
ボームテのシェアド・スペース体験

「キャスリーン」と名付けられた低気圧が今週末にミュンスター地方に大幅でひどい大雨洪水をもたらした中で、そのすぐ近くのボームテの土曜日の午前中は曇ってはいましたが、雨は降りませんでした。よかった!お天気のおかげで予定していた撮影が狂わずに実現しました。

ボームテのシェアド・スペースを前に訪れたのは、リンク昨年の調査中でした。ボームテのシェアド・スペースが完成したのは2008年でしたが、調査からほぼ1年たってどうなっているかは楽しみでした。

まずは、インターロッキング舗装の問題が目立ちました。延長約450mのシェアド・スペース区間には2つの交差点があり、両方ともの舗装がくぼんでしまいました。トラックだけではなく、すべての車両の速度制限がその結果として30km/hになりました。交通量が特に多い地点はブレーマ通りとレーバナ通りの交差点です。自動車交通量が1日約1万2千台、その内約200大は大型トラックですので、インターロッキング舗装にしては頑丈で丈夫な道路構造は必要でしょう。この交通量がところでシェアド・スペースの整備によりあまり変わりませんでした。

信号機をなくして、ラウンドアバウト交差点に再整備されたブレーマ通りの交差点。オランダのシェアド・スペースと比べて歩行者・自転車が残念ながらまだ少ない。

しかし、シェアド・スペースの意外な効果は別のところにあります。「右方優先」と「人への思いやり」はシェアド・スペース内の唯一の交通ルールですが、信号機の撤去が交通安全の向上と交通の流れの改良につながりました。信号機があったときは右折左折するクルマにひかれて、歩行者や自転車がけがした事故はほぼ毎年あったようですが、シェアド・スペースが完成して以来はそういう事故が発生していません。さらには、交差点での信号待ちがなくなって、排ガスや騒音の発生が減り、住環境が良くなり、人が再び住むようになりました。その結果、沿道建築の価値が上がりました。

ラウンドアバウト交差点内の動きは特に面白いと思いました。本当のラウンドアバウト交差点の場合は、反時計回りと交差点内の車両の優先は交通ルールですが、ボームテの交差点の場合は構造がラウンドアバウトであっても、交通規制はラウンドアバウトではありません。その結果、交差点に入る前でも、交差点に入っても「右方優先」の基本的な交通ルールが有効です。さらに、まっすぐに行こうとしている車両は本当のラウンドアバウト交差点の場合は交通島の外を回らなければならない一方、ボームテの交差点の場合は交通量が許せば中を通るクルマもいます。いろいろな動きのパターンがあって、皆がゆっくりと注意深く走っていますが、交通がゆとりを持ってすいすいと通っている感じです。

ボームテのシェアド・スペースをクルマで通ったことのない友達が最初はロータリ交差点でちょっとびっくりしましたが、すぐには慣れてきました。

トップに戻るトップに戻る

2010年8月17日(火)
自転車のロードレース「サイクラシックス」

今週末は、第15回目の「サイクラシックス」がハンブルクで開かれました。UCIプロツアーに組み込まれて、有名なプロのレーサが出ますので、このロードレースが世界各国で注目されているそうです(しかし、近年のドーピング問題のために、ドイツ市民からの視線がいくらか冷たくなったようです…)。今年はアメリカのタイラー・ファーラーが昨年に続いて2回目に勝ちました。

しかし、「サイクラっしクス」にはプロの部門だけではなく、一般市民部門(55km、100kmと155km)、青少年部門、障害者部門や学校のレースなどもあります。レースの当日には、ハンブルク市の中心市街地が自転車関連イベントなどで賑わっています。その中には、例えば中古自転車の競り売りや、ショーや自転車屋の仮店舗などがありました。ところで、一般市民部門においては、約2万500人が今年のレースに参加し、過去最大の参加者数になっています。道路沿いに立って見ると、ロードレーサがあまりにも多いので、びっくりします。

今回はビデオを撮ることに失敗しましたので、別のビデオへのリンクを張っておきました。このビデオでは、一般市民がハンブルク港を通っています。自転車の数が多く、すごいですよ!(日曜日の早朝の港だからかもしれませんが、見ている人が少ないようです…。今年はお天気に恵まれて、中心市街地が大変賑わいましたよ!)

来年は、カメラのSDカードを十分に確認したうえで、見に出かけましょう(反省…)!

トップに戻るトップに戻る

ストックホルム

2010年8月14日(土)
インターアクティブなサイクリング地図

自転車に関する記事を書いて気づいたものですが、ストックホルム市にはなかなか気に入った外部リンクオンラインのサイクリング地図があります。旗を地図にドラグして、出発地と目的地を選択し、最短ルートや自転車道の多いルートを選択できます。さらには、距離、平均16km/hの移動の場合は必要な時間と消費されるカロリーが表示されます。

左のメニューから駐輪場、レンタサイクルや公共のタイヤポンプを選びますと、それぞれの位置が地図に表示されます。かなりズームインしますと、道路名と番地までが書いてあります。

ハンブルクにもほしいわ!

トップに戻るトップに戻る

2010年8月9日(日)
修理(その2)

前輪を自転車屋に持っていて、「こんなビンテージのリムはもうないよ!」と言われました。

「ビンテージ」かな?

やれやれ…

トップに戻るトップに戻る

修理
裏庭で自転車のパズル。

2010年8月8日(日)
修理(その1)

80年代後半に買ったロードレーサーが12年間ほど友達の物置においてありました。自転車に詳しい親戚の人と一緒にハンブルクの有名な自転車屋に出かけて、パーツから組み立てた愛車で、この自転車に乗って友達とウェールズを旅したこともあるし、ドイツ国内でもいろいろと飛び回ったことがあります。捨てるにはもったいないので、是非また使いたいと思っております。

物置の扉を開けて、恐れ恐れ見た自転車の状況は思ったほど悪くありませんでした。今日はまず磨けるところを磨いて、どこを買い換えばよいかを確認しました。その結果、前輪のスポークは全くだめで、前輪は必ず買い変えなければならないことが判明しました。後輪のスポークは特にさびていないけど。タイヤももちろんだめ。チェーンはさびていないし、伸びていないし、新品のようでびっくりしました。

数時間をかけて、ほこりや蜘蛛の巣を丁寧に落として、パーツを磨いて、皮のサドルに油を塗って自転車がだいぶきれいになりました。しかし、前輪やベアリングの油などを買って、自転車を組み立てる作業がその後から始まります。ドイツでは、法律上にダイナモが必要ですが、後ろの外付けダイナモが曲がりやすく、あまり良くなかったので、今度はハブダイナモにしようかな?この自転車に似合うのかな?

ネジやワッシャーなどが残ったら、どうしよう?

トップに戻るトップに戻る

2010年7月27日(火)
自転車に上手に乗りましょう…

楽しそうですけど、ちょっと怖いかな?

トップに戻るトップに戻る

2010年7月3日(土)
環状道路の整備は失敗!

なるほど、ハルブルク区の環状道路整備は失敗でした。木曜日にはヘニンク・フォン・ラーディゲス区整備部長の講演を聴いてきました。多くの都市と同様に、放射道路と3つの環状道路を中心とした道路網が50年代に計画されたが、ラーディゲス部長の言葉を借りると、「ハンブルク市にはこんなものを本当に整備する予算があったことは大失敗でした」。なぜなら、70年代半ばから始まった工事が10年間もかかり、反時計回りの環状道路がほぼ完成しました。その結果、交通量と走行速度があまりにも増えて、環状道路をくぐる地下道があっても街がこの道路により完全に分断されました。この問題を解決するために、環状道路の減幅と交通静穏化が90年代から始まりました。

道路整備と同時にスクラップアンドビルド再開発が行われたが、中心市街地に生まれてきた建物が古くなり、かなり不評になりました。当時の唯一の成功は同時に掘られたSバーンのトンネルと工科大学の誘致だったそうです。

Sバーンの入り口となっている地下道を除いて、ほとんどの地下道が今撤去されています。車線数が減らされ、横断歩道や自転車道が整備されても環状道路が相変わらず問題です。ラーディゲス氏によると、「交通を分離した結果、クルマが増えて、飛ばすばっかりです。得に上下の交通分離が好ましくありません。狭い欧州都市にはやはり賑わいを招く混合利用がふさわしいと思います。このことを自動車中心の70年代から習いました。今の住民も膨大な交通整備に猛烈に反対するでしょう。」

さすがにその通りです。

トップに戻るトップに戻る

2010年6月30日(水)
自転車の国際会議「ベロシティー2010」(その2)

ベロシティー会議のビデオがありました!

(リポートはまだですが…)

トップに戻るトップに戻る

クルマvs.チャリ:通勤ラッシュ時の自転車が絶対に速い!

2010年6月28日(月)
自転車の国際会議「ベロシティー2010」

ただいまコペンハーゲンから帰ってきました。

ハンブルクのADFCを代表して、コペンで開かれた自転車会議に出席しました。49カ国の人々が1000名以上参加しました。日本からの出席者は4名だったようですが、宇都宮共和大学の古池弘隆先生に大変久しぶりに会えて、面白い人々に出会って、とても嬉しいことでした。

会議の印象は様々ですが、コペンの自転車交通も見事でした。晴天のせいか、朝の自転車通勤ラッシュが得に印象的でしたので、とりあえずそのビデオを乗せておきます。現在は会議のリポートを書いている最中ですが、その完成までにはもう少し時間がかかりそうです。

お楽しみに!

トップに戻るトップに戻る

ビンテージの自転車いろいろ
自転車のマーケット。上から下:▶メーカの印▶絞りたての牛乳を運ぶための自転車▶昔のライトはろうそく!▶羊の親子▶メーカのワッペン▶メルン市の袋▶ミーレ社は洗濯機だけじゃないの?!▶スカートがスポークに絡まないために女性用の自転車に設置されたネット。

2010年5月18日(火)
ビンテージの自転車も面白い!

そろそろ夏になってくれるのかな?今年の気温が相変わらず低く、雨が多くも自然がますますみどりになってきます。このみどりが非常に魅力的で、週末をますます外で過ごすようになりました。

先日はほぼ一年前にリンク自転車の旅で訪れた「メルン」という小さい街に出かけました。ビンテージの自転車マーケットが偶然に同じ日に開かれました。品ぞろいが限られていましたが、ほとんどの自転車は戦前のものでしたので、私の両親が昔乗った自転車とそっくりでした。私でも懐かしいと思いました。見たことのないカーバイドランプなどもあり、販売者もわからないぐらい古いパーツもありました。

当時の流行りでメーカのマークも面白いと思いました。ヘッドチューブの派手なワッペン、前輪の泥よけに設置するフィギュアとフレームや泥よけに描いてあるエレガントな縞模様…。面白いディテールを見れば見るほど発見できます。しかし、一番びっくりしたのは、今は洗濯機のメーカとして有名なミーレ社が昔自転車を作ったことです。やれやれ、知らなかった…。

自転車はあまり進化しないと思い込むがちですが、自転車技術が大きく進化した気がしてきました。

ところで、先週末は4連休でしたので、メルンを中心にサイクリングに出かけてきました。そのときは昨年も通った運河を一部通りましたので、昨年の楽しいリンクサイクリングを何回も思い出しました。

大きな出来事はありませんでしたが、沿道の田園風景、栃の並木道路、こじんまりした集落、古い農家や新鮮なみどりと真っ黄色に広がっている菜の花畑を楽しんで、充実した日々を過ごしました。ある村の教会をふうと眺めたら、教会の鍵を持っている人がやってきて、教会の中を案内してくれて、誇りを持って教会の古い歴史を紹介してくれました。本当に小さい教会でしたが、中にある美術品や歴史遺産がリューベックやリューネブルクの立派な教会に負けないほどすばらしくて古いものでした。田舎を軽蔑してはいけないよ!

今週末もまた自転車で出かけようかな?

トップに戻るトップに戻る

交通渋滞
アウトバーンの交通渋滞(撮影:Alexander Blum)

2010年4月16日(金)
自動車交通が安すぎる!

連邦環境局(UBA)が今週発表した資料によると、自動車交通が安すぎます。その対策としては、連邦環境局が面的な道路料金の導入を推薦しています。「乗用車の料金があり得ない!」と出張している政治家も、自動車ロビーも猛反対ですので、新聞は今その騒ぎで一杯です。

2005年をベースに、連邦環境局が道路交通から発生する費用(道路の維持管理の他に環境影響、事故発生などを含む)と自動車税や石油税金などの収入を比較し、貨物交通に関しては年間128億ユーロの赤字、乗用車交通に関しては年間468億ユーロの赤字が算出しました。

気候・環境影響の他には騒音、大気汚染や空間の分断などの影響がありますので、発生者(つまり車に乗る人)がそれぞれのコストを担うべきであると、連邦環境局が強調しています。道路が込んでいるときの料金を高く設置すると渋滞の悪影響を緩和ができることや、排気ガスに含まれている汚染物に応じた料金による環境影響の緩和が可能であることも指摘されています。

基本的には、以下の3種類の料金が検討されています。

その結果、連邦環境局がドイツ国内のすべての道路に関しての走行距離単位の料金導入を推薦しています。この料金を導入した場合は、他の自動車関連税の軽減が可能です。

このようなことが実現するまでに多くの議論と時間が必要でしょうが、電車やバスに乗るときは距離に応じた切符を買うことは当たり前のに、車だけはなぜ違うのでしょうか?

トップに戻るトップに戻る

路線バス
この路線バスにも本棚が載るのかな?

2010年4月13日(火)
バスに乗って読書の時間

バスや電車に乗って、本を読むことはありませんか?ハンブルクの場合は、わざわざ本を持って行くことが不要になるそうです!

バスにもっと乗ってもらうために、市の公共交通事業者が100台の路線バスに本棚を設置し、今年の5月から「移動する図書室」を始めようとしています。各本棚には本を50冊ほど収めることができます。乗客の誰でもが好きな本を取ってめくってもかまいません。不要になった本を置いても良いのようです。ほんの数が減らないように、市の清掃企業が運営している中古品販売店が本をさらに3年間補うことになっていますので、気に入った本を持ち帰ってもかまいません。ハンブルクの「移動する図書室」が何となくボンの公園などに設置されているリンク公共の本棚のようなものですので、本当に楽しみです。

「移動する図書室」にいつ会えるのかな?本棚の設置されているバスの車体にはロゴマークのシールが張ってあるようですが、どのバスがいつ、どこを走るかは決まっていないので、目を皿のようにして探すしかないでしょう…。

ところで、別件ですが、4月1日には次のエッセイがシクロチャンネルに外部リンク アップされました(閲覧にはフラッシュが必要)。今回のテーマは「自転車に優しい市町村の協議会(AGFS)」です。

トップに戻るトップに戻る

ルートの案内標識
ハンブルク市内のベロルート2号線とレジャールート11号線の案内標識

2010年4月11日(日)
ハンブルクのベロルート

昨日は楽しい一日でした!自転車にのり、ハンブルクの風を切って回りました。

サイクリングの主な目的は市内のベロルート2号線の評価でした。他のベロルートと同様に市がこのルートを今後、改良しようとしています。「全ドイツ自転車協会(ADFC)」の会員12名と州の自転車交通計画担当者が午後3時に市役所前の広場で合流し、ルートを通りながら、ルートの問題点やその解決方法などを議論しました。舗装、案内標識や違法駐車の問題はルートを走りながら本当に良く把握できます。新緑が出て、お天気が最高でしたので、このサイクリングはさらに大変楽しいと思いました。

数年前に、市が12の放射ルートと2つの環状ルートを日常利用の自転車幹線ルート(ベロルート)として計画しましたが、以前の州政府が自転車交通を好まなかったので、その一部しかが整備・案内されていません。具体的な整備や標識の設置は区の役割ですので、ルートの完成度がさらに様々です。しかし、現在の州政府が自転車交通に力を入れていますので、ベロルートが改めて注目されてきました。昨日は皆で走ってきたルートはその一つです。

ベロルートが日常交通のために用意されますので、ルートの整備に関する条件が厳しいものです。どの季節にでも、昼間にも夜にも速やかで快適に走れるルートの状況を保つべきです。そのためには適切した舗装(なるべくアスファルト舗装)と専用の分かりやすい案内標識や清掃と除雪が必要です。自転車の空間をゾーン30などの車道内に確保してもまったくかまいませんが、時速25~30キロで速やかに走っている自転車と歩行者がぶつからないように、自転車の空間を歩行者空間からなるべくはっきりと分かれるべきです。

日常交通のベロルートを補って、市がさらにレクリエーションルートを整備・案内しています。このルートを昼間のみに使う傾向が強いので、整備条件がベロルートと異なり、そのネットワーク設計が独立しています。多くのルートが公園や緑地を通りますので、これらのルートが家族などで自転車で楽しく遊べる空間となっています。

ベロルート2号線の視察が終わって、自転車を漕いで目的地付近に暮らしている友人の家に遊びに行って、夜はオッテンゼン地区の飲み屋で別の人々と合流し、夜遅くまで大変楽しい一日を過ごしました。

ついつい遅くなりましたので、ハンブルク市内の電車が金曜日と土曜日に24時間運行し、自転車の持ち込みが可能であることは大変助かりました!

トップに戻るトップに戻る

フーズムのミニ写真集
春の北海沿岸地域。上から下:▶フーズム城の古地図▶フーズム城公園の芝生がクロッカスの花で紫に染まっている▶堤防で放牧されている好奇心一杯のかわいい子羊▶羊の親子▶ヴェスターヘーバザントの灯台▶フーズムの魚や前の宣伝用自転車。

2010年4月4日(日)
イースターのツアー

毎年のイースターは金曜日から月曜日の4連休があります。今年はイギリスから友達が遊びに来ますので、金曜日だけは北海の海岸まで出かけました。「みずうみ」や「白馬の騎手」を書いたシュトルムが出身のフーズムがこの季節、その辺の一番見所はすた。なぜなら、フーズム城前の広い芝生が毎年の春先に満開のクロッカスで紫色に染まるからです。

しかし、今年のクロッカスが遅く、2週間前に一度フーズムに出かけていましたが、クロッカスのイベントが予定通りに開かれても、クロッカスそのもの姿はまだほとんど見えませんでした。今年の厳しくて長い冬のために、クロッカスが3週間ほど遅れているそうです。

花が満開の今は、クロッカスの芝生が本当に、本当に見事です。お城の公園でクロッカスを数えている人に出会いましたが、その人によると4.7ヘクタールの面積にはおよそ1500万のクロッカスが咲いています。ヨーロッパ北部では、この数ほどのクロッカスがある場所が他に無いそうですので、クロッカスの花を是非一度でも見に来て下さい!

しかし、クロッカスはなぜこんなに多いのでしょうか。

ある伝説によると、お城が建てられる前に修道院が同じ敷地内にありました。15世紀にこの修道院に暮らしていた修道士がクロッカスを栽培し、当時は非常に高価な香辛料であったサフランを作ろうとしていたそうです。別の伝説によると、17世紀にお城に住んでいた貴族がケーキやお菓子に大変興味を持ち、クロッカスをサフランのために栽培しようとしたそうです。

いずれにしても栽培されたクロッカスの種類が違うので、クロッカスを増やしてもサフランを取れなかったので、この計画が失敗しました。毎年の春に大勢の人が見に来るすばらしい景観がその代りにできあがりました。

満開のクロッカスは大変印象的でしたが、今回見たのはお花だけではありませんでした。

北海に突き出ているアイデルシュテート半島に出かけて、ヴェスターヘーバザントの灯台を見てきました。厳しい海風が吹いて、堤防を越えたとたんには「寒い!」とびっくりしましたが、平坦で延々した景色が目の前に広がり、数え切れないほどのカオジロガンとコクガンを眺めました。両種ともがガチョウに似た北極圏の野鳥で、北ドイツの北海海岸で越冬し、この季節には小育てを行っています。

羊の子供もたくさんいました。羊は農地を海から守る堤防のどこでも見られます。自然の草刈り機になりながら、羊の足が堤防の土を固め、羊の糞が堤防に生えている草の肥料となっています。このように、堤防が羊のために丈夫になります。

長くて厳しい冬が終わって、自然が少しずつよみがえってくることをみて何となくほっとしました。魚屋でパンに挟んである酢漬けのニシンを買い、フーズムのこじんまりした古い港を眺めながらパンを食べました。外はまだ寒いので、時々喫茶店に入って紅茶やコーヒーを飲んで、気持ちよく体を温めました。

春はやはり楽しい季節です!

トップに戻るトップに戻る

自転車の宣伝
昔から行われている自転車の宣伝

2010年3月11日(木)
自転車のイベントいろいろ

2月末は自転車一色でしたが、ブログを書く暇を上手く捕まえなくて、ご報告がかなり遅れています。ごめんなさい!

自転車の見本市(エッセン市)

2月26日(金)~28日(日)にはルール工業地帯のエッセンに出かけました。キャンピング、旅行と釣りの見本市が開かれ、その中には自転車の展示が2ホールで行われました。自転車屋の展示ブースは多かったが、今年は特に電動アシスト自転車が目立ちました。自転車をハンドルでボートのように漕ぐ「row bike」や足を前に向かってコグリカンベントなど、様々な変わった自転車の試験運転ができる場もありました。さらにはリンク全ドイツ自転車協会(ADFC)、連邦交通省、リンクノルトライン=ヴェストファーレン州における自転車に優しい市町村の協議会(AGFS)などの展示ブースもありました。ドイツ国内の観光地の宣伝がメーンとなっているホール内でも、自転車が話題として目立ちました。やはり自転車観光が無視できない経済分野に成長したようです!

どきどきはらはらしながら楽しんでみたのは「バイクトライアル」のショーでした。3人の若いお兄さんが特殊の自転車に乗ったままでジャンプして箱や樽などの障害物に上りました。人を飛び越えるスタントもありましたので、見るだけでも心臓が止まりそうでした。

自転車に優しい市町村協議会の会議(エッセン市)

それでも展示会よりも面白かったのは、同じ日に同じ会場内で開かれたAGFS会議でした。市町村の代表者、ADFCの会員や自転車に興味のある方が大勢に集まり、今年のリンクベスト・フォア・バイク賞授賞式に出席し、様々なテーマに関する講演やパネルディスカッションを聞きました。

面白いスピーチはいろいろありました。「馬力の多い公用車は要らない!僕は逃亡中の銀行強盗ではなく、市長ですよ!」と、クルマを捨てて電動アシストの公用自転車で飛び回っているテュービンゲン市長の市内の自転車交通促進に関するスピーチは特に印象的でした。「人の脳みそがクルマで汚染され、クルマが人間の空間をどれだけ奪っているかに気づかない!」と主張しているオーストリアの交通学者のスピーチも大変面白いと思いました。

今年のベスト・フォア・バイク賞の受賞者はところでみどりの党の元の環境大臣ユルゲン・トリッティン(人物賞)とフランクフルト市とその周辺の自転車インフラ問題窓口(アイデア賞)です。この窓口が大変役に立つものです。住民などの道路利用者が壊れた自転車道や汚れた自転車用の道路標識に関する情報をこの窓口に届けて、情報が地図に落とされて、担当行政が自転車道や標識の修理を行います。

自転車観光メッセ(ハンブルク市)

2月28日(日)には次のイベントがありました。ハンブルクの国際会議場には「自転車観光メッセ」が開かれました。開催者はADFCで、自転車屋や自転車専門の旅行会社などの展示ブースがあっても、見本市そのものの準備や実行は全部でボランティアによって行われています(今年は私も少し手伝いましたよ!)。人がこんなにがんばることを見ると、本当に印象的です。

自転車や新しいパーツと自転車観光地(エッセンでも、ハンブルクでもバルト3国の「自転車旅大国」宣伝が特に目立った)の紹介の他には、自転車の交通安全や自転車の旅に関する講演、自転車旅の経験者が自転車、賢い荷物の積み方や旅の写真を紹介しているコーナー、自転車用のナビが紹介されているコーナーや自転車を試験運転できるホールなどがありました。例年のように、工事現場で見られるようなワイヤーのフェンスが暫定の駐輪場として会場の付近に置かれましたが、雪が相変わらず多くて自転車客が少なかったようです。

来年の自転車観光メッセは3月13日のようですが、またがんばって参加しよう!

夏の自転車国際会議(コペンハーゲン市)

さらに、6月22日~25日の間にデンマークの首都コペンハーゲンで開かれる自転車国際会議「ベロシティ」に参加することになっています。日本からも人が来るのかな?

ところで、雪がまだ残っています。今年はちゃんと春になるのかな?

トップに戻るトップに戻る

2010年2月11日(木)
シェアードスペースに関する記事

シェアードスペースに関する記事を書きましたよ!外部リンク この雑誌のp.14と15です。

トップに戻るトップに戻る

氷
危ない!幹線道路は除雪されているが、脇道の氷が10~20センチほど厚くなっていますので、クルマが滑ります。

2010年2月8日(月)
「自転車の事故は自己責任!」

やれやれ。「地球温暖化」とは言え、今年の冬は終わりそうもない。雪が2週間前にいったん溶け始めたが、気温がまた低下したので、道路が先週から見事なアイスバーンに化けてしまいました。今の気温は-6度。ほとんどの市町村には氷を溶かす塩が無くなってしまいました。おまけに、除雪を引き受けている企業が今日ストのようです。すばらしい。

幹線道路は除雪されていますが、クルマで地区内道路に入ることは緊張します。車輪が雪に掘った深い溝の間に盛り上がっている雪が凍ってしまったので、車体の低いクルマががりがりとその上をこすっていきます。この溝のために曲がることも不可能で、クルマで鉄道を走っているようなことです。氷に囲まれている沿道駐車場への出入りはさらはらはらします。

しかし、歩行者も大変です。氷の上に砂がまいてあり、気を着けば何とか無事に歩いていける歩道もありますが、凸凹の氷のために沿道駐車のクルマや(ハンブルクでよく見られる)煉瓦の壁にしがみつきながら歩くようなところもあります。けがや骨折が相次ぎ、病院も大変そうです。普段は自転車や徒歩の郵便配達も転んでけがをした人が多く、半分あきらめたそうです。

そして、自転車は?ハンブルクの自転車道が除雪されていません。自転車で歩道を走ってはいけませんが、凍っている車道で滑っているクルマの間を塗っていくのも命がけです。そこで、社会民主党の議員が自転車道の除雪に付いて議会に問い合わせた結果、「冬の自転車が少ないので、除雪は不要。転んでけがをしても責任は負えません。」との回答がきたそうです。しかし、州の道路法が制定された1974年以降は自転車の位置づけや数が大きく変わっただけではなく、自転車での通学などが今のお天気でも続いているので、「自転車道の除雪は重要だ!州道路法を改正するべきだ!」との声が今年の厳しい冬で増えてきました。

しかし、私の自転車にはスタッドレスタイヤがないので、この状況の中で自転車に乗ることはないぞ!

トップに戻るトップに戻る

「自転車都市」のブリストル
今回訪問した「イングランド初の自転車都市ブリストル」。上から下:▶道路沿いの広告看板類、各種宣伝グッズや資料に描いてある自転車都市のロゴマーク▶「自転車に気を遣ってね!」、「自転車に乗ってくれてありがとう!」などと、クルマの運転者や自転車に乗っている人に声をかけている宣伝幕▶駅舎内の駐輪スペース(撮影:Geof Sheppard*)▶車道内の自転車専用車線とクルマの停車線の前に出ている自転車の停車線▶コミュニティバイク▶大制度までの上り坂と戦っているサイクリスト。右の方は自転車専用空間内、左のスポーティな方は車道内を走っています。

2010年2月5日(金)
自転車に関する調査に同行しました!

1月18日~22日は社団法人日本交通計画協会の調査団体と同行し、自転車交通計画を調べにイギリスのロンドンとブリストル、そしてドイツのベルリンとキールに出かけました。両国の交通省にも訪問しました。メンバーと内容が大変楽しい調査で、私もとても勉強になりました。

調査の結果を纏めることは私の役割ではなく、ブログの限られたスペースでできることではありませんが、受けた印象や考えてことを簡単に述べさせていただきます。

ドイツでは、自転車に関する基本的な考え方が特に印象的でした。「自転車交通をシステムとして見なすべきです!」とのことで、クルマと同様に、自転車のが走行空間や止める空間以外には関連のサービスも必要とする考え方です。例えば自転車への通勤手当、必要なときに手に入る修理サービスや自転車用のパーツ、自転車で旅する人にとっては使いやすい宿、企業や公な所などにあるコインロッカーや店舗などの荷物配送サービスなどを、その「システム」を形成しています。ドイツ国内では、自転車に熱心である多くの人々がこのシステムの完成を目標に掲げているようです。行政が単独に実現できるようなものではなく、様々な分野の多くの人の努力を必要とし、この目的に達することは大変でしょうが…。

イギリスの自転車事情も大変印象的でした。イギリスを初めて自転車で旅した80年代後半と比べて、クルマに関する考え方も、自転車に関する考え方も大きく変わりました。1999年以降は(ドイツなどの「ゾーン30」に相当する)「20mphゾーン」が市町村の判断により自由に導入されるようになり、2000年頃以降はオランダの「ボンエルフ」に相当する「ホームゾーン」が導入され、「人に優しい道路」への転換が明確です。最近は自転車も注目されています。

その結果、自転車に集中的に力を入れている市町村が最近増えてきました。その一つはイングランド地方南西部のブリストル市です。古くからの港町で交通拠点としての歴史が長いブリストルが2008年に「イングランド初の自転車都市」に選定され、自転車促進に関する補助を受けるようになりました。この補助金を活かして、ブリストル市が自転車用のインフラ整備に力を入れているだけではなく、自転車に関するマーケティングやイベントなどのソフト制作政策も熱心に行っています。その中には子供の自転車教育、企業へのアドバイスと補助や、居住者を訪問するアドバイザー制度などがあります。事業の目的は自転車利用を増やすことですが、市がは特に自転車利用の健康効果、交通渋滞の削減や自転車の環境効果を期待しているそうです。ところでこの取り組みとは特に関係がありませんが、イギリス全国の自転車ネットワークなどにがんばっているNPO法人「サストランス」の本部もブリストルにあります。

なお、余談ですが、ブリストルの「先端的な交通に関する取り組み」は港と自転車に限りません。市をロンドンとつなげる鉄道が1840年に開通しましたが、イギリス国内の時間がその当時まだ統一しませんでしたので、中心市街地にある市場の時計には分針が二つあります。分針一つがブリストルの時間を表し、もう一つは10分ほど進んでいる鉄道の時間、つまりグリニッジ標準時を表しています。ブリストルの時間とロンドンの時間が1852年に初めて統一しましたが、それ以前は汽車に乗り遅れてしまった人がどれぐらいいたのでしょうか?

トップに戻るトップに戻る

2010年2月1日(月)
ADFCに関するエッセイ

私が「全ドイツ自転車協会」に関して書いたエッセイがシクロチャンネルに外部リンク アップされました(閲覧にはフラッシュが必要)。取り急ぎご連絡まで…。

トップに戻るトップに戻る

2010年1月14日(木)
全自動の立体駐輪場

駐輪のことを東京都に習うべき!昨年末の日本滞在をきっかけに紹介していただいた江戸川区の立体駐輪場をリンクドイツ語でご紹介することにしました。

トップに戻るトップに戻る

雪
雪化粧のハンブルク。上から下:▶コンテナ▶大晦日の花火から残ったゴミが目と鼻になった雪だるま▶川の流れが粗いところで遊んでいる?鵜▶港▶氷に囲まれた船▶これもハンブルク!農家と(羽がなくなった)風車が堤防沿いに並んでいるアルテンガンメ地区

2010年1月10日(日)

まだ生きていますよ!

日本でもニュースになったかどうかはわかりませんが、北ドイツは雪と低気圧に負けています。バルト海岸が特に大変のようで、堤防が吹雪のために危なくなり、停電が発生し、交通事故が多発していました。地方紙のオンライン版によると、雪が強風のために高く積もり、アクセス不可能になった集落さえあります。そもそも雪が少ない北ドイツですが、数多くの電車やクルマが今週末の例外気象のために雪の中でスタックしてしまい、320人以上がその結果として寒い思いをしながら昨夜を過ごしたそうです。地方部の除雪が間に合わないので、ドイツ最北の州であるシュレースビッヒ・ホルシュタイン州の一部の学校が明日休校になります。30年ぶりの吹雪だったそうです。

一方、ハンブルクでは雪が降ってはいましたが、まったく平和でした。

「雪化粧のハンブルクを見て楽しみましょう!」と、友人と一緒に出かけました。ハンブルク港や市の中心市街地を回り、最後にはエルベ川沿いに東に向かいました。なるほど、雪は数センチ積もってはいましたが、リンクちょうど一年前ほどの氷はありません。

いろいろと回った結果、体が冷えておなかがすいてきましたので、帰りの途中で偶然にアルテンガンメ地区の堤防のそばで発見した店に入りました。わらぶき屋根の古い建物で、気づいたら飲食店経営が200年以上続いています。中に入ってみると、さすがにタイムスリップでした。藁から作られた無数の星の飾りが天井からぶら下がり、ろうそくがほのぼのした雰囲気を出している部屋が狭く、家具も部屋のスタイルも多昔のままでした。他の客は皆地元だったようで、ものすごく居心地の良いところでした。紙に書いたメニューもなく、決まった値段もないようで、あまりのもアバウトのためにはまずは不安でしたが、払ってみると案外安くてびっくりしました。食べ物は簡単でしたが、味はものすごくおいしかった。この幻の店には、また行きたいよ!

しかし、もう一つのびっくりがありました。アマチュアーのサイクリングレースが毎年10月にこの店の前で出発することが家に帰ってからネットを見てわかりました。このレースはハンブルクからベルリンまでのもので、走行距離は1日275キロです。ちょっときついかな?(絶対に死ぬぞ!)


トップに戻るトップに戻る

最終更新:2011年12月31日
© Susanne Elfferding. All rights reserved.

ブリストル駅舎内の駐輪の写真は外部リンクウィキメディアコモンズ外部リンク写真に基づきます。 撮影:Geof Sheppard。 ライセンス:Creative Commons 外部リンクAttribution-Share Alike 3.0 Unported